昭恵夫人を騙し利用した籠池の手口

籠池被告の昭恵氏利用の手口は次のようになる。

 

被告は自分のものどころか借地ですら無い土地に昭恵氏を案内した。

昭恵氏に感想を求めると、「いい田んぼになりそうですね」。

被告は「ここは学校作る土地、建設予定地ですから」とハッタリをかました。

昭恵氏が「いい土地ですね、ぜひ前に進めてください」と言ったことにして、

3日後の平成26年04月28日近畿財務局との借地交渉で利用した。

 

私は関西人では無いので「予定」から受ける印象が関西人とは違うのかもしれない。

私の感覚からすれば、「予定」とは確度が高い場合に使う。

「あ、その日はウィーン国立歌劇場の「魔笛」を聴きに行く予定ですから」と告げる場合、

1. スケジュールは空いていて、

2. チケットは買ってしまったか、知人から譲ってもらえるなど、ほぼ確実に手に入るとき

だ。

ウィーン国立歌劇場の「魔笛」だったら良い席は即座に売り切れになると思う。だから、発売開始前なら、「聴きに行くつもり」と言う。

 

籠池被告のケースでは

・小学校の設置認可は降りていない。(昨年の森友問題の報道で簡単には大阪の設置認可は降りないことが明らかになった。)

・金のあてもついていない(だから借地を申し込んだし、首相の名前を騙って寄付を募った)

・土地が利用できるかも分からない。(借地契約締結は平成27年)

こんな状況なら、私なら「ここに学校を作りたいと思っています」と言う。

 

仮に昭恵氏が「いい土地ですね、ぜひ前に進めてください」か、それに類する言葉を発したとしても、否定的な発言(「田んぼにしかならない」)を取り繕ったものだ。

籠池被告は「予定地」と言う言葉を使うことで、土地の確保、資金の目処、設置認可などが、(少なくともほぼ)確実だと事実に反してほのめかした。昭恵氏の率直な感想は、田んぼにしかならないわよ、こんな土地、だった。そんな土地に被告は学校を建てるという。慌てて(昭恵夫人が本当に発言したとして)「ぜひ前に進めてください」と社交辞令が出たのだろう。

 

ところで、公文書から削除された文言では「いい土地ですから前に進めてください」であり、今井くん経由の「いい土地ですね、ぜひ前に進めてください」とは違っている。

籠池被告の証人喚問ではこの発言は無い。公文書の内容は上記の通り。希望の党今井雅人ちゃんたちが被告に向かって、うろ覚えで「いい土地ですね、ぜひ前に進めてください」と発言しましたか?と訊いたのだろうか?

伝言ゲームのどこでミスが発生したのだろう?

 

細かいが、被告は証人喚問では「一緒に行かせていただきまして、ここに学校ができるんです」という話をさせていただきました」と述べている(産経)。

一緒に行かせていただきまして」とは不適切な表現だ。昭恵氏はその土地を知らないのだから。

だから、正しくは「ご案内して」だ。もしくは、被告流の過剰敬語を付けて「お連れさせていただきまして」だ。

被告の言い方だと、土地を選んだのは昭恵氏だとほのめかしているようにも取れる。

 

籠池被告はこうやってハッタリをかまして生きてきたのだろうと推測できる。

 

 

出典

・「平成26年04月25日」 籠池被告が目を付けた土地へ昭恵夫人を案内(公文書削除箇所

https://www3.nhk.or.jp/news/special/moritomo_kakikae/

)

 

・籠池被告が言ったとされる会話。

昭恵氏、いい田んぼになりそうですね

籠池被告 いやいや、ここは学校作る土地、建設予定地ですから

昭恵氏 いい土地ですね、ぜひ前に進めてください

(希望の党今井雅人ちゃんの記者への説明(https://twitter.com/necoodisan/status/977142530016821248

より)

 

・経緯 会計検査院の報告(http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/29/pdf/291122_zenbun_1.pdf)

によると

平成25年09月02日 近畿財務局 森友学園から本件土地の取得等要望書の提出を受ける。

平成27年01月 大阪府私立学校審議会 森友学園による小学校設置認可について審議

->条件付きで「認可適当」の答申

平成27年05月29日 近畿財務局 貸付合意書を締結(公文書削除箇所)

 

・産経 http://www.sankei.com/politics/news/170323/plt1703230064-n1.html