有本香さんにフジイタカコさんが絡む統計問題を考察

有本香さんが2018/04の日本テレビ世論調査について4月に次のtweetをしました

「回答率40%に満たない調査、わずか772世帯(ということは固定電話か)から取っただけの声を「国民の声」と見ることには無理があるだろう。」(twitter.com/arimoto_kaori/status/985465353076588544)

これがむし返され、絡まれています。

 

絡んでいるのはフジイタカコさん。フジイさんは次のtweetを、これも、4月になされました。

「それから回答率は40%弱だと低いとのことですが、有本さんの調査ではいつも何%くらい行きますか? 電話調査だとこんなものかなと思うのですが、どんな工夫をすればこれ以上 上がるのでしょうか。参考までにお聞きしたいです。

※この日テレの調査もRDD方式です」。

 

有本さんにも誤記があるように見受けられます。772「世帯」ではなく回答数が772。

 

フジイさんは有本さんの「回答率40%に満たない」に反応され、「回答率は40%弱だと低いとのことですが」と書いています。あとで述べますがフジイさんは間違ったポイントに反応されているようです。

 

フジイさんのTLに出てきて、有本さんが理事として加わっている「放送法遵守を求める視聴者の会」の調査での回答率(会のHPでは回収率と表記)は25.3%(http://housouhou.com/2018/04/16/rdd201804/)

となっています。

 

以下は私の推測です。

まず、有本さんの「回答率40%に満たない調査」は回答率約40%の意味で、回答率が低いと指摘したのではありません。

視聴者の会での調査だと回答率は25.3%。日本テレビの回答率の6割ほどでしかありません。有本さんはこのことから日本テレビの調査には、回答しない人が多い携帯電話は調査の対象から外されていると推測されたのでしょう。すると対象は固定電話のみになり、772「所帯」と有本さんは判断されたのだと思います。

そして有本さんが問題にしているのは「わずか772世帯」と修飾していることから回答率ではなく、回答数だと推定できます。

 

世論調査で問題とすべきはフジイさんが拘泥している回答率ではなく、回答数です。日本テレビの回答数は772。信頼度95%で3%の誤差を許容する場合、772では人口3000人の村でも不足します。

視聴者の会の調査では回答数が1000に達するまで調査をしているようです。回答数が1000あれば、信頼度95%で3%の誤差を許容する場合、1万人以上2万人未満の市の世論調ができます。但し、1068の回答数があれば、10億の国でも100億や1000億の惑星でも信頼度95%で3%の誤差の調査ができます。ですから、回答数1000の調査は全国を対象にしていてもかなり正確なものと見ることができます。

(回答数と人口の対応はwww.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/mnaka/ut/samplesizetab.htmlを使用)