(新潮も)豊洲、「すでに「ゴキブリ」大繁殖!! 」

週刊新潮(2018/10/25号)が豊洲新市場を取り上げた。取材期間は初日と翌日の2日間。

週刊誌は批判するのが仕事。だが、新潮は批判の方向を間違った。新市場を褒めて移転を遅らせ、いらぬ損害をもたらした小池ど知゛事を餌食にすれば良かったのだ

 

ところが、新市場批判を焦ったのか、とんでもない見出しを打ってしまった。

 

「すでに「ゴキブリ」大繁殖!!」

 

大繁殖というのに写真は無い。

 

ゴキブリのライフサイクルを詳しく知らなくとも、常識的に産卵から孵化までたった2日すむはずがない。調べてみると孵化に20~49日かかる。孵化したとたんに産卵しない。幼虫期はクロゴキブリだと243~360日あり、この期間を経て、成虫になり産卵するのだ。尚、記事はゴキブリの種類に触れていない。

 

記事には仲卸の言葉として、ゴキブリは築地から持ち込まれたようだと書かれている。

 

だが、見出しは繁殖だ。

 

繁殖とは成虫→産卵→孵化→幼虫→成虫のサイクルを回して個体数が増加することなのに。

 

この他、記事には、豊洲ではターレは曲がれないとのたまい、後で「 バカ向けに作った情報拡散トラップ」と言い放った者のインタビューがある。この者とは、建築エコノミストと珍妙な肩書をでっち上げて自称する森山高至デマ師。嗚呼、新潮記者の情弱ぶり。

 

築地といえばターレ。記事にはターレの事故は築地では「せいぜい打撲や骨折」と仲卸の言葉が引用されている。2016年1月には死亡事故が起きたようだ。現実は「事故件数は、年間400件以上とも言われ、しかもその約半数近い200件弱が人身事故なんだとか。」(online-ds.jp/tukijisijou-ta-rejikorutodounaru/)のようだ。

また「築地の通路はターレが1台程度しか通れなかった」と仲卸が言っているが、本当のところは通路に仲卸が物を置くのでターレは1台しか通れなくなった、が正しい。

 

そもそも本来の豊洲の設計思想はターレ廃止。ターレ運転手らが反対してこれを潰した。

尚、ターレ運転手の一人はルール違反のゴミやポリ袋を流して排水溝を詰まらせるテロを敢行、喜々としてこの写真をTwitterに上げて世の指弾を浴びた。

 

この他、排水が悪い、コールドチェーンが崩壊している等の批判も書かれている。だが、それらは豊洲のルールを守れない/守らない人の言葉を拠り所としている。言ってみれば、

確信犯的に信号無視して事故を起こした人の、

被害者に罪を着せようとしている発言を、

新潮は無批判に垂れ流しているだけなのだ。

 

新潮の良識はどこへ去ったのか。