韓国の急性旭日旗アレルギー 国際観艦式では各国が戦闘旗を掲げた?
韓国が済州島で開かれた国際観艦式に参加する各国に、韓国旗と自国の国旗以外掲揚しないでね、とお願いした。日本の自衛艦旗を狙い撃ちにしたと思われるが、これは非常識なお願いだ。
観艦式は散々で、3ヶ国欠席、1ヶ国遅刻となった。参加した国のうち、多くがメインマストに「戦闘旗」を掲げた。
これがtogetter(togetter.com/li/1276243)等で話題となっている。
(「戦闘旗」と括弧で括った理由は後述)
メインマストに戦闘旗を高く掲げていることは戦闘中を意味し、降伏の意志がないことを示す。
戦闘旗が破れて飛ばされることはあり得るので、降伏の意志を表す時には、戦闘旗を低くする。降ろし切ってはいけないのだ。「絶対降伏しないぞ」という意志を表すため、戦闘旗を降ろせないようマストに釘で打ち付けることも行われ、不退転の決意を乗員に示した。これは慣用句 "To nail one's colours to the mast”(旗(clolour)をマストに釘付けする)として残っている。
(upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/58/HMAS_Sydney.jpg)
(オーストラリア海軍戦闘旗のイラスト。水兵が釘で戦闘旗を打ち付けている。)
戦闘旗の風習ができたのは帆船時代。当時の戦法は隊列を組んだ艦隊と艦隊の舷舷相摩す接近戦だった。隊列は入り乱れた。敵艦に接舷して固定し海兵、水兵や陸兵を乗り込ませ白兵戦で制圧する戦法は基本だった。こんな状況だったから、敵味方識別のためメインマスト上部に軍艦旗を掲げた。戦闘中でも霧が出ることもある。砲煙で煙る。旗が小さいと判別しにくい。そこで軍艦旗は大型化して戦闘旗となった。
(米海軍の軍艦旗と国旗は同じ。国旗=軍艦旗と戦闘機の大きさの差を見よ upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/98/US_Navy_050605-N-0905V-014_In_an_exceptional_display_of_pride_and_patriotism_the_Battle_Flag_is_unfurled_aboard_the_Gold_Eagle_as_she_makes_her_way_through_the_Persian_Gulf.jpg)
帝国海軍
(upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Naval_ensign1.jpg)
ひゅうがの自衛艦旗
(www.vspg.net/jmsdf/ddh181/181-21.jpg)
ひゅうがの戦闘旗
(upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/a6/Hyūga_%2816DDH%29_in_2009.jpg)
済州島の観艦式の様子を見ると
タイの「戦闘旗」が他の旗より随分と大きい。(写真は望遠で撮られていることに注意)
(pbs.twimg.com/media/DpOBQF3VsAAqX7c.jpg)
タイの軍艦旗の大きさは知らないし、慣習もわからないが、戦闘中のようである。