甲子園の投手酷使は無くなるか

金足農業の吉田投手の連投と投球数から投手を酷使するなという意見が強く出ている。今年の酷暑もあり、熱中症への配慮を求められた。スポーツによる熱中症の死者の半数は野球という報道もある。このため、投手酷使を規制しろと言う意見が主張された。

投手酷使を諌める側は、投手生命を縮めると言う。確かに、プロ野球に入れば、サラリーマンをやるより生涯賃金は多いだろう。だが、人はパンのみで生きるのか?

 

私は投手酷使は無くならないと考える。

例えば、金足に吉田投手がいなければ、チームは決勝には出てこなかった。甲子園も無理だったかもしれない。弱小チームに良いピッチャーが二人揃う確率と凄いピッチャーが一人いる確率はどちらが高いのだろう。

凄いピッチャーは弱小チームの甲子園出場のキーとなるのだ。

 

最近、高校のマーチングバンドの動画を見ている。練習は厳しい。側から見ると過酷といっても良いレベルだ。彼女ら(と僅かな彼ら)は全国を目指す。が、彼女らは人生における音楽活動のピークを全国大会に置いて、プロ演奏家としての成功は目指していないようだ。

 

高校生ともなれば、自分の能力に見切りがつけられる。夢は萎むのだ。野球人生のピークを甲子園も求める高校生が出ても不思議は無い。そういう高校生は酷使を受容する。

 

私は朝日毎日を含む高校野球の指導者に不信感を持っている。この不信感は最近のアメフト、ボクシングや女子レスリングなどの報道により一層強まった。奴らスポーツ馬鹿は教え子が成功するより、甲子園優勝監督という名誉(と利益)に重きを置いているように見える。

 

そんな訳で、連投制限は実現しない。