科研費問題で細谷雄一のゴマカシ 杉田水脈の指摘からの派生

杉田水脈議員は科研費を決定する側にイデオロギーが浸透しているのではないかと指摘されました。私もイデオロギーが浸透している可能性は高いが、是正するのは難しいと指摘しました。

 

この問題について研究者サイドから科研費は適切に処理されているとの主張が相次いで公表されています。しかし、受益者サイドの発言です。科研費を貰ってもいて足立康史議員も賛同している細谷雄一さんの投稿(http://blog.livedoor.jp/hosoyayuichi/archives/1967055.html)

を例にチェックしてみましょう。

 

細谷さんは、「叩き斬ってやる」山口二郎くんの

>2002年以降の科研費の総額が6億円で、ノーベル賞クラスの山中伸弥京大教授の科研費総額の2.5億円より多いのはおかしい

 

という批判が繰り返されていると主張し、KAKENのホームページでチェックしました。

 

>そして同じ時期の科研費総額は、山中教授の場合に8.7億円のようです

と計算し

>おそらくは山口教授の科研費総額が不相応に大きいことを強調するための、印象操作のためにあえて小さな総額を示した可能性があります。

と、私から見れば、悪意ある憶測を示しています。

 

ファクトチェックしてみました。

 

私が集計したところ7.7億円でした。

2.5億という金額はどこから出てきたのでしょう。検索してみると杉田議員の動画(Channel AJER https://www.youtube.com/watch?v=F529TqcOiyU)の音声を不正(?)コピーした動画のタイトルに出てきます。AJERの動画の前半は無料で後半は有料です。私は無料部分を観ただけなのですが、そこでは山中教授が2.5億得ているという発言はありませんでした。

(2018/05/10 22:05 加筆

動画 文化人放送局特番【杉田水脈科研費スペシャル!】

(https://youtu.be/0PaU4bmT6_k?t=97)の1:37に加藤清隆氏の発言とテロップで2億5千万円と出る。ただし、このリリース05/10。細谷さんの投稿は05/08。この動画が細谷さんの根拠では無い。動画の中で加藤氏はこのことを記事にして文化人放送局の有料ページに上げたとおっしゃっていますから、それが根拠となっているのかもしれない。)

もしかしたら、不正(?)コピーした人が勝手に根拠なくつけたタイトルなのかもしれません。

ひょっとしたら、細谷さんのメディアリテラシーはさほど高くないのかもしれません。勿論、同情の余地は大いにありますが。

 

8.7億と2.5億の違いを憶測で軽視した研究者としての細谷さんと私の違いを際立なければなりません。8.7億と7.7億の差異を検討してみます。

山口くんの約6億円は山口くんが研究代表者になっている3研究の科研費合計です。

私が算出した山中教授の科研費も教授が研究代表者になっている研究の合計です。

細谷さんは山中教授が研究代表者になってない科研費1億200万円を加えて8.7億円と数字を膨らませています。

山口くんの科研費に、彼が研究代表者になってない科研費44,590千円と33,800千円の合計78,390千円を足せばぱ、6.8億、つまり、約7億円、すなわち約10億です!!(笑)。

 

こうしてみると、次のように細谷さんの集計を批判できます。

 

細谷雄一さんは、

おそらくは山口二郎くんの科研費総額がさほど大きくないことを強調するための、印象操作のためにあえて不公正な比較を敢行して、山中教授の総額を大きくして示した可能性があります。

 

 

 

 

山口二郎

政権交代の比較研究と民主政治の可能性に関する考察

2012-04-01 – 2017-03-31  44,980千円 (直接経費 : 34,600千円、間接経費 : 10,380千円)

市民社会民主主義の理念と政策に関する総合的考察

2007 – 2011  98,540千円 (直接経費 : 75,800千円、間接経費 : 22,740千円)

政権交代の比較研究と民主政治の可能性に関する考察

2002 – 2006 445,770千円 (直接経費 : 368,220千円、間接経費 : 77,550千円)

 

 

 

山中伸弥

2002-2003 3,600

2002 2,900

2002-2003 6,800

2002-2003 4,800

2002 7,100

2003-2004 6,400

2003 5,300

2004-2005 14,900

2004 3,500

2004-2005 4,800

2004-2005 6,000

2004-2005 3,700

2004 6,500

2004 7,000

2005 3,400

2005-2007 36,600

2007-2007 16,230

2007-2011 633,100

2014-2017 2,300

 

丹羽仁史

2002-2006 102,000