MacBook Pro(2021)のハイレゾ音源対応とMontereyのオーディオ強化
MacBook Pro 14インチ、16インチ(2021)のオーディオについて二つの強化がなされた。
・6個のスピーカーを搭載し従来からのDolby ATMOSと、空間オーディオに対応したこと。
・ヘッドホンジャックがハイインピーダンスヘッドホンに「高度に対応」したこと。
まずはスピーカー。
MacBook Proを立ち上げればスピーカーの威力がわかる。起動音の低音部が強く感じられるのだ。(私は軽い起動音の方が好きなのだが。)
音量も大きくなっている。 M1 MacBook Pro(2020)の代替とするつもりなので、音量、ATOMOSと空間オーディオ対応は嬉しい。
空間オーディオはサウンドバーのような感じで(7.1チャネルには劣るが)満足できる特にホテルで聞く時には。
また、バイノーラルもMacBook Proを30cmほどに近づければ楽しめる。ただし、16インチだと画面が大きすぎ興を削ぐ。
但し、オペラなどを聴くに空間オーディオは不利になるときがある。カメラは舞台の袖で歌っている歌手を中心に映す。だが、音は袖から聞こえる。(古いiOS用のStaatoperアプリには舞台全景を映すカメラを選べたが廃止されたようだ。)
3.5mmヘッドホンジャックは、鳴らしにくいヘッドホンと言われるハイインピーダンスヘッドホンに(Appleに言わせると)「高度」に対応した。Senheiser HD650で試してしてみた。ボリュームを上げるとうるさいと感じるレベルの音量が出た!
iPhoneのSound Meterアプリでdbを測ったら結果は以下。
M1 Pro MacBook Pro 14” 72db
M1 MacBook Pro 13” 68db
Intel MacBook Pro 16” 70db
FOSTEX HP-A3 76db
(HD650のスピーカーにiPhoneを押し付けて測定したので誤差は大きいと思われる。)
(FOSTEX HP-A3はMacBook Pro 14”にOWCのセルフパワーのThunderbolt Hub(Thunderbolt 4対応)経由とバスパワーのU3HC-A424P10WH経由で測定。FOSTEXはAppleが嚆矢となったUBS-Aポートに大電流を流すことによる恩恵を受けている様に見える。以前はこんなデカイ音はしなかった。)
(締め付けが強いので頭が痛くなるが)HD650をもっと活用しようと思った。が、内蔵スピーカーの方が音の定位が良いと気がついた。空間オーディオのおかげだろう。
MacBook Pro 14”と16”の内臓スピーカーは96kHZのサンプルレートのネイティブ再生に対応している。ヘッドホンジャックの強化と共に僅かながらApple Musicのハイレゾ音源に対応したといえる。
HP-A3の性能に驚いたが、逆に出番は無くなった様にも見える。ヘッドホンジャックの性能が十分だからだ。
上記の結果をみて驚くのは2019年のMacBook Proが優秀なことだ。実際、これも6スピーカーシステムを搭載(フォースキャンセリングウーファーも備えている)しDolby ATMOSに対応していたのだ。
次はMacOS 12 Montereyのオーディオについて。
Montereyはビデオについて空間オーディオに対応した。この対応はM1シリーズ搭載Macに限られるようだ。Intel MaBook Pro 16インチもMacOS 12.1 Betaにしてあるのだがトム ハンクス主演のグレイハウンドを聞いても音位置は残留せず、頭の回転に合わせて回転する。
空間オーディオをMacで聞いて気がついたのだが、頭を回転させて暫く固定すると、現在の位置が正面として音位置を修正する。iPhoneでも同様だ。